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売上原価の計算(2)
「売上原価の計算(1) 」では、売上原価の求め方について簡単に触れました。
このページでは、さらに詳しく売上原価の計算について学習していきます。また、売上原価を求めるための仕訳についても学習していきます。
それでは、もう1度、売上原価を求めるための公式を確認しましょう。
売上原価 = 期首商品棚卸高 + 当期商品仕入高 - 期末商品棚卸高
ここで注意して頂きたいのは、この公式を覚える際に「売上原価は、期首商品棚卸高と当期商品仕入高を足して、
そこから期末商品棚卸高を引いて・・・・」といったように、ただ公式を暗記しようとするとなかなか頭に入りません。
これには、売上原価というものが何かと言うことをきちんと理解する必要があります。
売上原価とは、既に説明しましたが、売れた商品を仕入れるのにいくらお金をかけたのかというものです。
つまり、仕入れたのに売れなかった商品の金額は、売上原価とはいいません。
先ほどの、公式をもう1度見てください。最初の足し算は、仕入れた商品の金額を求める足し算ですよね。
期首商品棚卸高 + 当期商品仕入高
期首商品棚卸高というのは、倉庫に置いてある在庫の金額のことで、当期商品仕入高とは、当期に仕入れた商品の金額の事ですから、
この2つを合わせれば、今現在持っている商品の仕入高
(仕入れるのにかかった金額)がわかります。
仮に、これらの商品が全部売れたとしたら、売上原価を求める公式は、
期首商品棚卸高 + 当期商品仕入高
で良いわけです。
しかし、期末になっても商品が残っている場合は、残った商品の金額を引かなくてはいけません。なぜならば、売上原価とは
「売れた商品を仕入れるのにいくらお金をかけたのか」だからです。
売れなかった商品の金額も足してしまうと、売上原価にはなりませんよね。
図に表すとこうなります。

ただ暗記するよりは、理解しやすくなったのではないでしょうか。
それでは、今度は例題を使って売上原価を求めて見ましょう。
例題
倉庫を見てみると前期の売れ残った商品(@200)が3個ありました。当期に商品(@200)を2つ仕入れ、 当期末に商品が1個売れ残りました。
この時の売上原価は、いくらでしょうか?
| 600(200 × 3) | + | 400(200 × 2) | - | 200 | = | 800 |
| 期首商品棚卸高 | 当期商品棚卸高 | 期末商品棚卸高 | 売上原価 |
売上原価は、800円となります。図に表してイメージしてみましょう。

今度は、売上原価を計算するための仕訳を学習していきたいと思います。
売上原価を計算するための仕訳は、かなりやっかいです。私も試験が終わり改めて調べてから理解できるようになりました。でも、
1度理解できてしまうとそれ程、難しい内容ではないことに気づきました。
ここでは、図を交えながら丁寧に解説していきたいと思いますので、
最初の内は理解できなくても繰り返し学習して理解できるようにしてください。
売れ残ってしまった(在庫となってしまった)商品を「繰越商品
(くりこししょうひん)」というということは説明しましたが、繰越商品は資産の勘定になります。
つまり、繰越商品は、期首商品棚卸高を指しています。
先ほどの例題でいうと、
倉庫を見てみると前期の売れ残った商品(@200)が3個ありました。当期に商品(@200)を2つ仕入れ、 当期末に商品が1個売れ残りました。
繰越商品は600円になります。
繰越商品勘定で表すと次のようになります。

ここまでは、大丈夫ですか?
「ちょっとわからなくなってきた」という方は、もう1度、最初の方を読み返してみてくださいね。
次に、当期商品仕入高を見てみましょう。
商品(@200)を2つ仕入れているので、仕訳をすると
(商品を現金で仕入れたことにします。)
| 借 方 | 貸 方 | ||||
| (仕 入) | 400 | (現 金) | 400 | ||
になりますよね。勘定であらわすと

になります。
ここで少し考えてみましょう。売上原価を求める時は、現在持っている商品の仕入高が分からないと求める事はできませんでしたよね。
ということは、仕入勘定を見ると現在持っている商品の仕入高が分かりますよね。
でもちょっと待ってください。このままだと、仕入高は400円になってしまいます。
実際は、1,000円(期首商品棚卸高 600円 + 当期仕入高 400円)でしたよね。なんで数字が合わないんでしょうか?
もうお分かりですよね。仕入勘定に、
繰越商品(期首商品棚卸高)が含まれていないからです。
なので、繰越商品(期首商品棚卸高)を仕入勘定へ振替えます。それでは、仕入勘定へ振替える仕訳を見てみましょう。
| 借 方 | 貸 方 | ||||
| (仕 入) | 600 | (繰越商品) | 600 | ||
これで繰越商品(期首商品棚卸高)が仕入勘定へ振替えられました。
では、勘定を見てみましょう。

繰越商品が、仕入勘定に含まれて現在持っている商品の仕入高が1,000円になったことが分かります。
これを公式で表すと、「期首商品棚卸高 + 当期商品仕入高」になるんです。
では、次に期末商品棚卸高について見ていきましょう。期末商品棚卸高は、売れ残った商品(在庫)のことですから、繰越商品へ振替えます。
つまり、仕入勘定から繰越商品勘定へ振替えるわけです。
仕訳を見てみましょう。
| 借 方 | 貸 方 | ||||
| (繰越商品) | 200 | (仕 入) | 200 | ||
これを勘定で表すと次のようになります。

この仕訳によって、現在持っている商品の仕入高から期末商品棚卸高が引かれて、売上原価が求めらました。
公式で表すと、「期首商品棚卸高 + 当期商品仕入高 - 期末商品棚卸高 = 売上原価」となります。
最初に説明した、この公式はこういう流れで求められるということが分かって頂けたでしょうか?
ちょっと理解しづらい個所かもしれませんが一回頭にきちんと入ってしまえば、あんな公式を暗記しなくても、
期中から期末に向かっての商品の流れを頭に描く事ができるようになるので、売上原価の計算も簡単にできるようになります。
それくらいになるには、繰り返しの学習が必要です。ここまで、学習が進んでいる方ならよくわかってらっしゃいますよね。
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2005年11月22日 12:27
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コメント
借 方 貸 方
(繰越商品) 200 (繰越商品) 200
は、正しくは、
借 方 貸 方
(繰越商品) 200 (仕 入)200
だと思うのですが……。
投稿者 fudaoyicheng : 2005年11月18日 20:25
fudaoyichengさん
ご指摘誠にありがとうございます。
fudaoyichengさんのおっしゃる通りです。
ご迷惑をおかけしまして申し訳ございませんでした。
また、何かお気づきになられました時は、コメントを頂けると幸いでございます。
今後とも宜しくお願い致します。
投稿者 マサヒコ : 2005年11月18日 22:21
売上原価の計算、簿記専門学校の教科書を見てもよく分らなかったのですが、このページで、すぐにイメージ&理解できました。
とっても分りやすいです。ありがとうございます!!
投稿者 Yuka : 2006年05月15日 10:54
Yuka様
この度は、とてもあたたかいお言葉を頂きまして、誠にありがとうございます。
また、「前払金・前受金」のページでのご指摘、誠にありがとうございました。
遅くなりましたが、先ほど修正させて頂きました。
簿記の勉強は、慣れないうちは大変かと思いますが、必ず理解できるようになりますので、がんばってください。
今後とも、わかりやすい簿記を宜しくお願い致します。
マサヒコ
投稿者 管理人 : 2006年05月16日 05:41

