試験範囲と試験内容について

これからみなさんがチャレンジする日商簿記3級とは、いったいどのような試験なのでしょうか。

簡単にいいますと、「個人企業や中小企業の経理を行ううえで必要な簿記の知識を問う試験」です。では、個人企業や中小企業で行われる経理とは、どのようなものでしょうか。

身近な例として、街の一角にある小さな雑貨屋さんを思い浮かべてみてください。雑貨屋さんですから、さまざまな種類の雑貨を店頭に並べて、お客さんに販売しますね。では、その一連の営業活動はどんなものでしょうか。

まず、商品となる雑貨を専門業者などから「仕入」れます。また、お店を運営するためには、アルバイトの「給料」「水道光熱費」などの経費がかかります。そしてお客さんに商品を「売上」げ、代金を受け取ります。

さて、簿記の重要なキーワードがいくつか出てきました。「仕入」「給料」「水道光熱費」と「売上」です。前の3つは「費用」となり、売上は「収益」となります。雑貨屋さんは毎日の営業活動を通して、これら「収益」と「費用」を記録・集計し、自分のお店が儲かっているのか、それとも赤字になってしまっているのかを知るのです。

お店の運営のためには、このほかにも、宣伝のためのチラシ作成、銀行からの借金、仕入先や得意先とのお金の貸し借り、陳列棚やパソコンなどの備品および車の購入など、商品売買以外の活動も必要になってきます。

また、毎年1回の決算には特別な処理をしなくてはなりません。購入した備品や車の帳簿価額を減らす処理(減価償却)や、売掛金の貸し倒れを見積もる処理(貸倒引当金の設定)などがその一例です。

このような一連の営業活動の記録や集計、決算書の作成などが、日商簿記3級の試験内容です。具体的な出題内容や対策方法については、【出題パターンおよび対策】の項で詳しく説明しますが、大まかな内容は以下のようになります。

・仕訳……日々の営業活動の記録
・総勘定元帳の記入……仕訳の金額を勘定科目ごとに集計
・補助簿の記入……商品の出し入れの記録、仕入先・得意先ごとの取引の記録など
・試算表の作成……総勘定元帳の集計
・決算書の作成……試算表をもとに決算処理を行う

いかがでしょうか? なんだか難しそうだな、とっつきにくそうだな、と思われましたか?

確かに簿記はとっつきにくいものです。なにしろ覚えることがたくさんあります。しばらくは「解答にはこうあるけど、さっぱりわからない!」の連続かもしれません。

このサイトの目的は、そんな簿記の「とっつきにくさ」を解消し、あなたの合格への道のりを快適なものにすることです。わかりやすく丁寧に解説していきますので、どうぞ最後までおつきあいください。