日商簿記3級と全商簿記3級の違いってなんですか?

「日商簿記3級」と「全商簿記3級」、頭文字が違うだけで名称はそっくりですが、日商簿記3級の正式名称は「日本商工会議所 簿記検定3級」、一方の全商簿記3級は「全国商業高等学校協会 簿記検定3級」です。正式名称で見ると、ずいぶん違うのがおわかりいただけると思います。正式名称の先頭にくる「主催団体名」が違うのからなのですね。

「日本商工会議所」は、中小企業の経営支援や地域経済の活性化を目的として、全国の商工会議所と連携した取組みを行っている特別認可法人です。
それに対し「全国商業高等学校協会」は、高等学校の商業教育の充実・振興を図るため、各種の検定試験の実施、商業実務の競技会の開催、奨学事業などを行っている財団法人です。

簡潔に言うと、日本商工会議所は地域や中小企業など、「社会」を対象とした団体組織であり、全国商業高等学校協会は主に「高等学校」を対象とした団体組織であるということになります。
そのため同じ「簿記3級」でも、両者の内容やレベル、認知度は異なります。

結論から言うと、日商簿記3級のほうが社会的な認知度ははるかに高いと言えましょう。
全商簿記3級には「期中取引から残高試算表や合計残高試算表を作成する問題」、「5伝票制」などが出題されないのです。とくに試算表の問題は難易度も高く、日商簿記3級ではこの問題の成否が合格・不合格の分かれ目になる可能性が大きいので、それが出題されない全商簿記のレベルは推して知ることができるでしょう。

その分、社会的な認知度は日商簿記に大きく劣ります。はっきり言ってしまうと、履歴書に「全商簿記3級取得」と書いてもほとんど評価されることはないでしょう。「全商簿記1級取得」でなんとか目に止めてもらえるくらいです。
ですので、就職・転職活動のために簿記を受験するなら、やはり日商簿記を選択したほうがよいでしょう。

しかし、全商簿記は検定料がとても安く、1級から3級まで一律1,000円で受験できるのは大きな魅力です。高校生の商業知識レベル向上のため、という協会の目的に合致していると言えましょう。日商簿記を受ける前のデモンストレーションとして、全商簿記を受験してみるのもよいかもしれませんね。