簿記3級は履歴書に書ける資格なの?

「簿記3級が履歴書に書けるかどうか」は、取得の目的が就職または転職という方にとって、きわめて大きな問題だと思います。

結論から言いますと、もちろん履歴書に書くことができます。

しかし気をつけたいのは、簿記3級以外の資格または経歴の部分です。それによって、あなたの履歴書における簿記3級の位置づけが大きく変わる可能性があるのです。

具体的な例をあげてみましょう。

(1)経理職を希望する場合
経理職への就職を希望する場合、新卒採用を除いて実務経験の有無が大きなポイントになってくることは言うまでもありません。
もしあなたが実務未経験の場合は、「日商簿記3級取得」が書類選考における唯一のアピールポイントになると思われます。
しかし日商簿記3級は、毎回ほぼ半数の受験者が合格していることや、昨今の不況の影響で受験者が急増していることなどから、資格としての価値が相対的に下がっているという見方ができます。
そのため、履歴書に書くことはできても、それだけを頼りに経理職への就職を希望するのはかなり難しいと言わざるを得ません。
ですので、実務未経験の方は、志望する会社が求める人材像をしっかりと認識し、雑用など経理以外の仕事も厭わないなど積極的な態度を示して、自らの付加価値を高める必要があるでしょう。

(2)経理職以外の職種を希望する場合
では、経理職以外の職種に応募する場合はどうでしょうか。
たとえば、これまで営業の仕事をやってきた人が、より待遇のよい会社への転職のために簿記3級を取得したとします。
営業が簿記? と思われるかもしれませんが、いまや、決算書の読めない営業マンは二流以下、という風潮になりつつあります。
なぜかというと、厳しい経営状況を反映し、これまでの「売上重視」から「利益重視」へと経営者の考え方が変わってきたためです。そして、売上よりも利益を作り出せる営業マンが切望されています。
「売上」は営業部の売上データを見れば一目瞭然です。しかし「利益」は決算書を読めないと理解できないデータなのです。
会社が求める「利益を作り出せる営業マン」とは、「決算書の読める営業マン」に他なりません。
そのため簿記3級は、営業職の転職にもってこいの資格といえるかもしれません。
もちろん営業職以外でも、決算書と無縁の職種はありませんから、心強い武器になってくれるでしょう。

ところで、職種にかかわらず注意したいのは、「3級」の資格ばかりを履歴書に羅列すると、いわゆる「資格マニア」に見られる恐れがあるということです。

「いろんな資格に手を伸ばしてはいるが、どれも広く浅い知識しかもっていない」という印象をもたれ、かえってマイナスイメージになってしまいかねません。

実務未経験の弱みをカバーするために手軽な資格をむやみやたらに取るのではなく、特定の分野の知識を深め、同じ資格のさらに上級を記入したほうが、人事採用者の印象もよくなるでしょう。

3級はあくまで通過点ととらえ、ぜひ2級以上の取得をめざしてください。