第3問の出題パターンと対策の解説

第3問は第5問と並んで高配点の問題で、完答で30点または32点になります。
出題内容は試算表の作成がオーソドックスです。資料として与えられた期中取引または貸借対照表などをもとに、試算表を作成する形式です。

試算表には、残高試算表・合計試算表・合計残高試算表の3つがあり、記入すべき金額もそれぞれ異なります。それぞれの違いをしっかり理解し、誤った解答をしないように気をつけましょう。

試算表作成のポイントは、まず一連の期中取引を仕訳し、次にそれぞれの勘定を集計し、最後に試算表に転記するという流れを、いかに素早く正確に行えるかにあります。そのため、第1問対策のように仕訳の反復練習だけでは不十分です。仕訳は完璧にできたけれども、勘定の集計と転記でミスを犯してしまった、ということが起こりうるからです。

試算表のフォームを見ると、「現金」勘定から始まり、資産・負債・資本金・収益・費用の諸勘定がずらっと列記されているのがわかります。仕訳の集計・転記の作業は、これら諸勘定の試算表の借方・貸方に正しい金額を埋めていく作業です。

そのうち、おおむね10か所が配点個所になりますが、各勘定は相関関係にありますので、一つの間違いがほかの間違いにつながりますし、必ず配点される合計欄にも影響を与えてしまいます。ぜひ、しっかり練習してパーフェクトを目指しましょう。

[仕訳(またはT字フォーム作成)]
完答のためにまずは仕訳を間違えないことが一番です。取引の内容は商品売買に関するものが多数ですし、使用する勘定科目も試算表を見ればわかりますので、仕訳自体はそれほど難しいものではありません。

問題は、仕訳に時間をかけすぎてはいけないという点です。最後に控えている第5問のボリュームを考えると、第3問は30分以内、多くても40分でクリアするのが望ましいと思われます。30分で試算表を完成させるためには、仕訳にかけられる時間はせいぜい15分といったところです。正式な勘定科目名で仕訳していては15分などあっという間ですし、かといってあまりにも乱雑に仕訳していては、集計するときにわけがわからなくなる恐れがあります。

最適な時間短縮方法は、何度か問題を解いてみて発見していくのが一番ですが、ここではオーソドックスな方法をご紹介します。

・勘定科目を省略して書く
例:現金→現、売掛金→売×、売上→売↑、受取手形→受手……のように、各勘定科目の略称を決めておき、集計作業で間違えないよう慣れておく。

・取引は仕訳せずに、T字フォームを作ってそこに記入していく
はじめに各勘定のT字フォームを作る必要があるので、多少手間はかかりますが、あとの集計作業は格段に楽になります。T字フォームの勘定科目名は、やはり略称で書くのが時間短縮のコツです。ある程度練習を積んでおかないとスピーディにこなせない作業ですので、日ごろの学習で繰り返し練習しておきましょう。

また、期中取引が「重複あり」の場合は要注意です。たとえば、
・現金の増減
現金売上高     20,000円
・商品の売上高
現金による売上高  20,000円
と示されていた場合、これらを両方仕訳しては「二重仕訳」になってしまいますので、重複する部分は相殺して、集計ミスをしないようにしましょう。

[集計・試算表への転記]
仕訳、またはT字フォームに起こした各勘定の借方・貸方の金額を集計し、試算表に転記する作業です。

「現金」から順次集計をしていきますが、その際、その勘定(「現金」なら「現金」)の仕訳、T字フォームの金額だけをもれなく拾って集計し、試算表に転記することがポイントです。また見終わったところはチェックマークを付けて、二重に集計しないように気をつけましょう。

試算表への転記が終わったら、借方・貸方の合計を計算して、貸借一致を確認します。言うまでもなく貸借が一致しない場合は必ずミスを犯しています。そのときは慌てずに仕訳やT字フォームを見直し、修正しましょう。

仕訳またはT字フォームの作成が終わって緊張感がゆるむと、集計や転記作業で集中力が途切れる恐れがあります。それほどボリュームの大きい問題ですので、日ごろの学習で集中力を維持する練習をぜひ繰り返しておきましょう。