簿記3級の難易度
一般的に「簡単だ」と言われることの多い簿記3級の試験ですが、毎回毎回合格率が50%を下回っている現実を考えてみると、「それなりに難しい試験」だということができるでしょう。
ただし、合格率が50%を下回ることだけを見て、「難しい試験」だと判断することは早計です。例えば合格率が90%以上の試験でも不合格になる人は確実にいるのです。つまり、簿記試験が易しいか難しいかは、受験者の準備と心構え次第だと言えるのではないでしょうか?
別の記事で記しますが、簿記3級の試験には決まった出題パターンがあります。その出題パターンに沿って、仕訳、勘定元帳、試算表、精算表の作り方などをしっかりと覚えてしまえば、簿記3級はそんなに難しい試験ではありませんので、簡単に合格することができるでしょう。
つまり、簿記3級が易しいか難しいかはあなた自身がどれだけの時間と努力を費やしたかによって大きく変わってくると言えます。つまり、あなたが合格に足る準備を行うことができるなら、あなたが合格に必要な努力を真面目に続けることができるのなら、きっと簿記3級はあなたにとって易しい試験だと言えると思います。
肝心なのは人の意見や周りの意見ではなく、「自分にとってどうなのか?」ということです。まずは本屋さんや図書館に行って参考書や問題集を一度見てみることをオススメします。そうすることであなたなりの簿記3級の難易度を感じることができると思います。
また、簿記3級の知識は「習うより慣れろ」と言われるぐらい、問題を繰り返すことによっておぼろげながら徐々に身につけてゆくようなものです。とにかく問題に当たって、仕訳や表作成を体で覚え込ませることによって、簿記3級合格が現実の物として感じられることでしょう。
簿記 3級を取得することによるメリットについて
簿記3級を取得することによるメリットは、就職/転職活動において履歴書に書けることが大きなメリットとしてあるのは当然ですが、実はそれ以外にもたくさんあります。
資格を取る取らないに関係なく、簿記を学習して理解することのメリットとして「企業の経理事務に明るくなる」だけでなく、「コスト意識が身につく」「経営分析力が身につく」「財務諸表を読み取ることができる」などの多数のメリットがあります。
これらの能力は経理関係の人間に関わらず、今では営業マンにとっても必須の能力と言えます。
営業先の企業の安全性や将来性などを読み取ることによって、価格交渉や取引条件などの営業上における判断をあなた自身でこなせるようになります。あなたが簿記を勉強することで、会社に対して高度な営業能力がある人材としてアピールできることでしょう。
もちろん、仕事や経理業務に対してだけメリットがあるわけではなく、最近では簿記資格が大学入試や単位の認定にも利用され始めているので、簿記資格自体を様々な状況で活用することのできるフィールドが広がりつつあると言えます。
しかし、そんな表面的な事だけが大事なことではありません。勉強をして簿記資格の取得を目指すことも大事だとは思いますが、将来に向けて自分がどのようなスキルを身につけて成長していきたいか?ということも時間をかけて考えておくべきだと思います。
考えた末に身につけたいスキルとして簿記資格があったとしたならば、あなたにとって簿記3級の資格は数えきれないメリットをもたらすでしょう。
簿記3級の合格率
簿記3級の合格率ですが、平均するとおおよそで30~40%前後だと言われています。大体3人に1人が受かるか受からないか?ぐらいの合格率と言えます。
しかし、過去の合格率を見て難易度を推測するのは得策ではありません。何故なら、簿記試験は受験する回によって合格率が結構上下する試験なのです。
最近では121回試験の合格率が56.5%と、結果的に2人に1人以上が合格した回もあれば、119回試験の28.7%のように4人に1人が合格するのがやっとという回もあります。
ただ、この合格率に悲観する必要は全くありません。何故ならそこには「数字のマジック」が隠されているからです。簿記試験の合格率は「欠席者を含めた受験者数」に対する「欠席者を除いた実受験者数に対する合格者数」の割合なので、当日の欠席者が受験者数に入っていることに注目してください。
実際、試験を受けに行くとわかると思いますが、当日の試験を欠席する人が毎回20%ほどいます。つまり、「実際に試験を受けた受験者」で試験に合格する人の合格率はもっと上の方にあるのです。
また、簿記3級は企業や学校などが集団で受ける可能性の高い試験でもあります。そういう集団の中ではどうしてもやる気のない人も含まれているはずです。そのような状態の人を加えた上での合格率なので、数字が低く出てもあたりまえなのです。
よって真剣に簿記3級に取り組んでいるであろう人に絞っての合格率ですが、私自身の感覚では60%から70%は余裕であると思っています。まぁ…合格率がどうであれ、「合格すべき人は合格する」「落ちるべき人は落ちる」のが絶対の真理であり、合格率に拘る必要は全くないといえます。
自分にあった勉強方法を見つけ、コツコツと真面目に継続して勉強することによって、どんな合格率であっても簿記3級は必ず合格圏内に入ることができるはずです。大事なのは「自分はきっと合格できる」という思い込みと気合いではないでしょうか。
簿記 3級の合格に必要な学習時間はどれくらい?
簿記3級の合格に必要な学習時間ですが、ネットなどでは「約50時間」という数字が目安として挙げられていますが、全く簿記知識のない状態だともう20時間程度の追加時間がかかると思われます。
ただし、この「50時間」という値は「ある程度まとまった」時間が取れる人の目安で、毎日平均2時間の勉強だと約1ヶ月、あるいは毎日平均1時間の勉強だと約2ヶ月という計算になります(ちなみに大学生の授業を除いた年間勉強時間は大体250時間程度)。
もちろん、要領良くわずか2日間の勉強で受かる人も、逆に1年間勉強を続けても受からない人もいますので、結局は「その人次第」と言うしかないのですが、少なくとも言えることは「ある程度は根をつめて勉強しないといけない」ということは間違いないようです。
簿記の「基礎力」としてよく話題にあがることの多い「仕訳」ですが、これはピアノの練習と一緒で、何日か間を空けてしまうとすぐにその力が落ちてしまいます。
なので、初心者が仕訳に慣れていない段階では、毎日ちょっとずつでもいいので仕訳問題に取り組み、やり方を体に叩き込ませるという時間が必要になります。
よって、週1日7時間~8時間勉強して他の日は全く参考書も開かないという人よりは、週5日1時間ずつ真面目に勉強する人の方が合格率は高いというのは事実でしょう。
簿記はコツコツとひたすら過去問を含む問題集に当たる事が大事な試験であり、合否の分かれ目はどれだけ問題集を繰り返し行ったかだと言われる「行った努力は決して無駄にはならずに点に結びつく」試験です。
皆さんも合格を目指す時には、「たまに集中して勉強する」よりは「毎日少しの時間でもコツコツと勉強する」ようにしてください。そうすれば、そんなに苦しむことなく簿記3級に合格できるはずです。
簿記3級は独学で取得できるか?
簿記3級を取得する為にはもちろん勉強をしなければなりません。その際の勉強法は大きく分けて「独学・通学・通信教育」の3つに分かれます。
資格取得のコストを考えると「独学⇒通信教育⇒通学」の順に費用がかかることは何となく想像できるでしょう。
しかし、簿記3級取得の為にそこまでのコストを掛けられない場合、独学で簿記3級は取得できるのか?という問題が気になる点だと思います。
結論から言うと…独学でも簿記3級は充分に取得可能です。しかし、通学や通信教育に比べて多くの勉強時間が必要になるでしょうから、「通学や通信教育は時間をお金で買う勉強法だ」と考えておいた方が良いでしょう。
また、仕事で簿記を専門的にあつかう場合や、日商簿記2級、1級・税理士などの上位の資格をめざしている場合には簿記の基礎知識をしっかり身につけることが必要になってきます。
そういった方は、簿記の知識をしっかりと学べる通信、通学講座を選んだ方がよいとでしょう。
一方、独学で取得する際のメリットですが、一番大きいのはもちろん「とにかく安上がり」だということです。実質参考書代金と受験料だけで簿記3級が取得可能ですから、上手くいけば実質4,000円程度で取得可能です。
逆に独学のデメリットですが、
「間違って覚えたことを修正する機会がない」
「試験に出なそうなところに余分な時間をかけてしまう(非効率な勉強)」
「自身を律しておかないと学習ペースを崩してしまう」
などが挙げられると思います。
しかし、最近はネット上でも無料で簿記資格取得のサポートをしてくれるサイトが増えてきているようです。
そこにはあなたと同じように簿記資格を取得したいと思っている人が多数参加しています。
掲示板などのコミュニケーションツールも用意されていますから、同じ受験者同士で励ましあったり、時には知識を教えあったりできるので、独学の寂しさみたいなものは感じずに済むかもしれません。
簿記3級を持っていると何に役立つ?
簿記3級は比較的簡単な割には資格としての知名度を十二分に備えていますので、就職活動や転職活動を行う上での一つのアピールポイントとなります。
一般的にはパソコン関係の資格ばかりがもて囃されると思われがちですが、資格取得者が意外と少ないことや短期集中でも取得できることなどから、簿記資格も資格取得のための勉強の労力を考えると、かなりのオススメ資格であると言えます。
また、実際に派遣登録者などが実務未経験でも簿記資格を持っているというだけで、派遣会社から仕事依頼の電話が掛かってくることが良くあるそうです(経理事務を募集している企業からの指定で簿記資格保持者を条件にしている場合があるため)。
もちろん派遣労働者に限らず、履歴書を提出する際には面接官が触れてくれる可能性が高いようです。
もちろん、経理事務志望の場合は簿記2級以上でないと苦しいでしょうが、それ以外の職種でしたらその職種の専門スキルに加えて「簿記3級」と履歴書に書かれているだけで「+α」としての評価をしてくれるでしょう。
以上のことから、仕事に関しては簿記3級が役立つことがお分かりいただけたと思いますが、仕事以外でも簿記知識が役に立つことがあります。
簿記とは経理事務を行うための知識であり、つまり簿記知識を持っていることは会社の帳簿が読めると言うことです。つまり、企業の財務資料が読むことができるので会社の経営状態や将来性を見抜くことができるということです。
すなわちこれは、あなたが株式投資をする際には大きな力となってくれることでしょう。
あなたが勉強して取得した簿記3級の知識は仕事だけに収まるのではなく、皆さんの私生活にも大いに役立てることができるのです。
