商品有高帳 (1)

会社の規模が大きくなってくると、販売する商品の種類も多くなってきます。商品の種類が10種類程度なら、今、 会社の倉庫にどれくらい商品の在庫があるのかということを把握できると思いますが、商品の種類が100種類、 1000種類あったらとてもじゃないですが、把握できないですよね。


会社としては、できるだけ在庫はもちたくないものです。在庫が多くなってしまうと、コストがとてもかかってしまうからです。


在庫を置く「場所代」、在庫を管理する担当者などの「人件費」、きちんと商品が使えるのか確認するための「時間」、 あげたらきりがありません。


こういった在庫の問題を解決するために作成する帳簿が「商品有高帳 (しょうひんありだかちょう)」です。


商品有高帳とは、商品の種類別に在庫を明らかにする帳簿です。商品を仕入れたとき(受入)や売上げたとき(払出)、その都度、その商品の種類ごとに数量、単価、 金額を記入していきます


商品有高帳を作成し、商品の受入・払出についての数量記録をとることにより、常に商品の種類ごとの在庫数量が帳簿上で明らかとなり、 在庫管理に役立ちます。


商品有高帳を記入する時には、いくつかの注意点があります。一つは、商品有高帳では、 原価を記入するということです。(原価とは、商品を仕入れた時の値段です。詳しくは、「商品売買について」 をご覧ください。)

例えば、

10/1  A商品5個を@100で仕入れた。
10/10  A商品3個を@200で販売した。

といった2つの取引があった場合、商品有高帳は次のように記入します。



受入欄は、 商品を仕入れた時に記入する欄です。払出欄は、商品を販売した時に記入する欄です。


払出欄の項目が丸で囲んでいます。払出欄は、商品を販売した時に記入する欄というのは説明しましたが、単価を見ていただくと、 「100」と記入されていますよね。


販売単価は200円だったので、「200」 と記入したいところですが、商品有高帳は原価を記入するので仕入れた時の単価である、 100を記入します。これは、間違いやすいので気をつけてください。


最初に説明しましたが、商品有高帳は在庫を管理するための帳簿なので、 残っている商品はいくらなのかというのを確認するための帳簿であるということに注意してください。ちなみに販売単価は売上帳に記入します。



< 払出単価の計算方法 >

同じ種類の商品を仕入れた場合でも、仕入の時期や数量などによって、仕入単価が異なることがあります。

例えば

2月にAという商品を@100で3個仕入れました。
3月にAという商品を@200で2個仕入れました。

この後、商品を2個、販売したとします。


 

このときに、いくらの商品を販売したことにするのか決めておかないと、いくらの商品が売れたのか、倉庫には、 いくら分の商品が残っているのか、わからなくなってしまいますよね。


このため、簿記では販売した商品の原価を計算する方法がいくつかあります。その中で、日商簿記3級では、「先入先出法(さきいれさきだしほう)」、 「移動平均法(いどうへいきんほう)」 の2種類の計算方法を学習します。


「先入先出法」と「移動平均法」といきなり出てきましたので、簡単に説明したいと思います。


先入先出法 :
先入先出法とは、 先に仕入れた商品から先に売られたと仮定して払出単価を決定する方法です。なんかちょっとわかりづらいですね。


そこで、生鮮品などの時間が経過すると腐ってしまうものを想像してみてください。生製品は、 仕入れたら早めに売らないと腐ってしまうので古いものから順に売っていきますよね。スーパーなどでも生鮮品の陳列は、 古いものが前に置いてあります。


先入先出法も同じで、「古い方から順に売ってしまえ」 という考えかたです。


先ほどの例ですと、商品を2個、販売したとありますが、2月に仕入れた@100の商品を2個、販売したということになります。


移動平均法 :
移動平均法とは、商品を仕入れる度に、平均単価を計算し、販売する時に平均単価を払出単価にする方法です。


先ほどの例ですと、最初に、@100の商品を3個仕入れました。この時点で販売していたらば、払出単価は100円です。
しかし、3月に@200の商品を2個仕入れました。移動平均法では、この段階で全ての商品の平均単価を計算します。


この後で商品を販売した場合、払出単価は140円ということになります。


このように、移動平均法では商品を仕入れる度に、 今ある在庫の単価と新たに仕入れた商品の受入単価を使って在庫全体の平均単価を計算し直します。つまり、 単価の違う商品を仕入れるまでは、払出単価は変わりません。



つぎのページからは、商品有高帳の記入方法を学習していきます。

 

 

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2005年11月03日 18:07

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コメント

((ヾ(*ゝω・*)ノ☆゚+.⊇ωレニちゎ゚+.☆
ゎたしは、商業科の高校1年生です。今、簿記の授業で商品有高帳のところをしているんですが、授業の進み方が速いので全然ついていけなくて、さっぱりわかりませんでした。今までのところはなんとかついていけていたのですが、商品有高帳でつまづいてしまったんです。先生に聞いても友達に聞いてもダメで、悩んでたんですけど、パソコンで検索してみたらこのページを見付けたのでみてみたんですょ。そしたら、分かりやすい説明がゎたしのわからないところ全部、細かいところまでしてあって、(ノ゜⊿゜)ノびっくり!!しました。
これで授業にもついていけます。
ほんっとにたすかりましたぁ★☆

投稿者 緋那 : 2006年06月06日 23:01

緋那様

この度は、コメントを頂きまして誠にありがとうございます。

「わかりやすい簿記」が緋那様のお役に立てたようでなによりです。

このサイトは、「わかりやすい」をテーマにしていますので、緋那様のお言葉は、とても励みになります。

多少、誤字脱字などがありますが、訪問者の方からご指摘を頂いておりますので、助かっております。

これからも、簿記を勉強する方のお役に立てるサイトを目指しておりますので、今後とも宜しくお願い致します。

緋那様、ありがとうございました。

管理人
マサヒコ

投稿者 管理人 : 2006年06月07日 06:19

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